200８年　２月　1６日、1７日
　勝華園友の会　親睦旅行

　恒例の勝華園友の会親睦旅行は、200８年の（ちょっと遅めの）新年会を兼ねた盆栽見物の旅行です。
今回は、
①愛知県春日井市にお住まいの著名盆栽愛好家でいらっしゃる毛利昜さんのご邸宅を訪問させていただきました。一昨年に続いて２度目の訪問を快く受け入れていただきました。
　宿に入るには、時間があるので竜が岩洞（りゅうがしどう）と呼ばれる鍾乳洞を見学。
　
　その夜は浜名湖畔の落ち着いた宿、に泊まり、親睦を深めました。そして、2日目朝早く、
②静岡市清水にある「あずま園」を訪問、大物盆栽を中心に、中品や小品盆栽なども見せていただきました。
　久能山石垣いちご園では飽きるほどの甘い、甘いイチゴを食べ放題！！
③静岡市池田にある苔聖園（たいしょうえん）では、数多い優れた小品盆栽を堪能しました。遅めの昼食は、焼津のさかなセンターで。観光客で混雑する売店をまわって、さまざまな海の幸をいただきました。

外からの姿も立派な毛利さんのご邸宅

　
赤松の文人風の植え込みは、時代ののった肌で素晴らしい！

門をくぐって、・・

国風盆栽展で国風賞を獲得した山もみじ。　写真ではわからないが、奥行きのある景色が見える素晴らしい樹である。毛利さんは、樹にあわせた鉢を、渡辺一弘（壱興）に依頼している（三尺）。この鉢も一弘の作である。

　楓（石附）　枝先は殆どが一芽で仕上げられている。暴れることがないように維持できている。
もちろん葉性もいい樹です。

←　楓（石附）の素材。ぶち切った木に葉性の良い小枝が継がれています。２年、３年たつうちにこれが仕上がっていくのです。
　放っておいたら、そのままのどうしようもない木だけれど、毛利さんは、呼び接ぎ、根接ぎなどありとあらゆる手段で完成させていきます。

玄関の門をくぐり、真正面に古色あふれる灯籠や、手水があしらわれている。　　→

↓　取り木された素材が３０年もたつと、根張り、コケ順そして枝のほぐれも素晴らしい小品盆栽に仕上がっています。

（左より）この足元の山もみじ、どうです、わかりますか？そう、頭が取り木されてなくなっています。
　もちろん、盆栽に仕上がられているはずです！！　

　この杉も小さな挿し木素材から仕上げられたものです。

軒先で冬を越すキンズたち。水遣りは毎日欠かせない。
知り合いから弱ったキンズの再生を依頼されると、迷わず植え替えて悪い土を取り除くそうです。

庭の五葉松も、立派！

こちらは赤松。手前右側の台杉も魅力のある幹をしている。

　（この文は、二年前にお邪魔したときのページの文章そのまま）

　毛利さんの邸宅は、大きな企画の住宅地にある。少し傾斜し山に登るような所の段のある４つの区画分を使って、居宅(中央一番奥の建物）と庭園、そして盆栽園と作業用の建物（電気のついた建物から左手前の室まで）たち。　傾斜地をうまく生かした庭園は、水の流れに沿って、　居宅から手前の盆栽園まで、贅を尽くしつつさりげなく洒落た趣のあるところです。
　
　一日をこの庭園で過ごし、ひねもす盆栽をながめる贅沢がここにあります。しかし、毛利さんのすべての盆栽は、毛利さんの改作をうけて成長の道を絶えず登りつつあります。小品の樹が少し大きくなると、貴風から中品の大きさへと歩み、その過程で、それまで裏側にあった樹の流れが表側に見ると良くなることもあり、「裏返し」です。枝も新しい表側に向ける改作を受けることになります。こんな樹がサイズを問わず、あちこちにあります。そして、葉性の良い黒松からは、その枝がほかの黒松のあちこちに接がれています。
　
もちろん、この庭園にすべてがあるのではなく、別のところには、素材（といってもすごいようです）の畑があって、そこの管理も毛利さんの楽しみのようです。愛好家とはいえ、盆栽にかける熱意には脱帽します。見せていただいた友の会会員みんなが、大きな刺激を毛利さんからいただいたと思います。　すばらしい！　そして「ありがとうございます。」

　毛利さんは、訪問中終始私たちに気軽にお話くださいました。そして日頃一緒に水やりなどもされている奥様も、ずっと私たちをもてなしてくださいました。奥様、私以上に盆栽のことを知っておられるのも、当たり前。再度、脱帽！

毛利さんのお宅をあとにして、バスは一路浜名湖をめざします。
バスは、浜名湖の北側を走り、山側に向きを変えると、そこに、竜が岩（りゅうがし）鍾乳洞です。